そして、木瓜の花が咲いた。
清廉なピンク色は冬の水色の空によく映える。 暖かい部屋だとすぐに花が咲いてしまうので長く楽しみたい場合は外に置いてください、と花屋さんに言われたのでベランダに出しておいたけれど、この調子でいくと次々に蕾が開いてしまいそうだ。 今日は冬らしい寒さだけれど。 でも、芽吹くことも、茂ることも、落葉することも、そんな植物の移ろいが好きなので、枯れて死んでしまわない限りは楽しんでいられそうだ。 デヴィットボウイが死んだというニュースを見て、デヴィットボウイの曲のいくつかをきっかけに久しぶりにYouTubeサーフィンをする。 クロームキャストの機嫌を取りながら、気になっていたあれこれとか、昔、と言ってもここ3,4年よく見た動画を巡る。 デヴィットボウイは何やら有名らしいと3,4年前に知って、とりあえずベストアルバム2枚を借りてはいたので知っているけれど、熱い気持ちで聴いたことも、もっと言えばちゃんとは聞いたことがなかったかもしれない。 そんなアルバムが、実は山のように私のiTunesには入っている。 最近音楽方面ではなくても話題のゲスの極み乙女。を初めてちゃんと聴いてみる。 彼らの音楽は、演奏能力の高さとか演出の洗練さになんだか詞の良さが隠れてしまっているような気がする。 曲もいいけれど、歌詞がすごくいい。 ついでに、兄と音楽の話などしたことはほぼないけれど、最近兄が好きだと聞いた9mm Parabellum Bulletも聴いてみる。 何が、ふむ、という感じなのか上手く言えないけれど、ふむ、という感じで通り過ぎる。 今の私には断然にゲスの極み乙女。である。 そしてまたついでに、立てかけっぱなしになっていたキーボードを引っ張り出す。 お正月に実家のピアノを触っていたのでその延長で。 昔発表会で弾いた曲などももうすでに1曲も通して引けはしないけれど、知っている曲で簡単なメロディとコードであればがたがたに弾くことはできる。 幼い頃全然さっぱりピアノなど真面目にやってなかったけれど、ピアノを習うのをやめた小学校6年を過ぎてから数年後、コードに興味を持ったことがあって、CやDmやE7などのオーソドックスなコードは、ギターを習う前から構成音として何となく知っていた。 お正月にけいこの耳の範囲で弾いていると、「コードのルート音を基準にして単に弾けばいいということじゃなくて、コードの移り変わりを考えんといかん」と遠くから言われた。 ちょっと前なら、???となったところだけど、今はその意味だけはわかる。 そのために自在に展開させることは難しいけれど。 でも、その意味がピンときて、ちょっとしたその展開をできる範囲でやってみると、確かに・・と思ったので嬉しくなる。 音楽は、もう本当に何がどうなってみんなあんなふうにやっているのかが皆目見当もつかず、超人のみがやるものと思っていたので、このようなその仕組みのほんの些細な一部を知れることは私にとっては大した喜びなのだ。 そういう意味で、コード、という和音の持つ世界観というのは私にとって本当に魅力的に思える。 メロディだけではアカペラになってしまうところを、コードがあれば曲になる。 音楽が鳴っている、そんな感じになる。 音楽をやっている人からすれば何をそんなこと、ということだと思うけれど、私はだからギターの簡単なコードは弾けるようになったし、それはとてもとても画期的な出来事だった。 もっと言うと、3,4回やったことあるスタジオでのバンド演奏、と言っても聞けたものではないものだけれど、ではドラムも入ってベースも弾いてもらったりして、あら!こんなことが!今ここで!と思ったものだ。 けいこは、音楽ができる。 特にフォークやジャズやポップが好きで、その類の楽譜をたくさん持っているし、何でもすぐに様になるように弾けてしまう。 だいたいの音楽理論は分かるようだし、人前で弾くのも全然厭わない。 私はあまりにも音楽に対して、巨像、虚像を自分で描いてしまっているのだけれど、すべて棚卸しして膨大な努力を積み重ねれば私にも取り扱うことができるようになるのだろうか。 そもそもそこまでの飽くなき努力を私は音楽に対してできるのだろうか。 けいこの楽譜の中からよく弾いていた「いとしのエリー」「I LOVE YOU」「乾杯」「赤いスイートピー」。 「I LOVE YOU」と「乾杯」のコード進行をネットから拾ってみるけれど、メロディの音符が載っていない。 ピアノの場合は、コードと一緒にメロディも弾かないと手が余ってしまうやり方しか分からない。 ちなみにギターもメロディとコードを同時に弾くことはできるのだろうけれど、難易度が全然違う。 引っ越して2カ月強が経過して、だんだんとこの部屋に必要のないものがわかってきた。 恐ろしく寒かった前の部屋で使っていた電気毛布とか分厚いルームシューズとか、そんなものを捨てる。 ついでにこんまりさん風に言うところの“キュンとしない”服やストールも幾つか捨てる。 久しぶりに45Lのゴミ袋いっぱいに部屋から物が減り、なんだか気分が良い。
0 コメント
あなたのコメントは承認後に投稿されます。
返信を残す |
勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
|