さてそれで。
今は帰りの飛行機の中で、息子は体力を使い切って早々に寝てくれた。 行きの飛行機よりは多少人が多いが、それでも乗車率50パーセントも行かないくらい。 息子はフルフラットで寝ている。 グアムの空港に到着してからここまで、書けるだけ書いてみよう。 到着は現地時間の15時半頃。 時差1時間、日本より1時間進んでいる。 昔のように時計を自分で進めなくても、iPhoneは自動的に正しい時刻を表示してくれる。 まあ今だってアナログ腕時計などは自分で調整が必要だろうけど。 日本は世界の中でも日付的に時間が早い方の国だと思うが、もっと時間が早い方の国に来たのはもしかすると初めてかもしれない。 世界の中でかなり早く年が明けるトンガとは時差はどれくらいだろう。 WiFiは調達せず、auのサービスで海外でも使えるように事前に予約をしておいた。 48時間で1300円くらいだったろうか。 空港に降り立ってタラップの中を通るとき、現地の気温や空気感にわっと触れてわあっと思うことは、旅行の気分を昂らせる。 グアムは南の国、湿度も気温も高い。 わあっと思ったが、負けじと暑かった日本の夏と比較するとさほど差がないように思えた。 入国には大人は指紋登録が必要でなかなか時間を要したが、無事に入国。 ホテルへの乗り合い送迎車に乗って、星野リゾートリゾナーレグアム、へ。 車窓を眺めて、どんな所かをざっと観察する。 緑が多く、道が広い。 島国という意味では沖縄の石垣島のような雰囲気もあるけれど、もっとリゾートホテルばかりの感じ。 高い建物のほとんどはリゾートホテルだろう。 グアムは日本語が通じる、と何人かのグアム経験者から聞いていたが、看板も日本語が散見される。 送迎のバスの運転手もカタコトだがほとんど日本語を喋っている。 雰囲気としてはやや寂れた印象だ。 それは日々潮風に当たり、毎年大台風にやられているからという理由だけでは済まないような。 多くのホテルやブランドの看板が、一文字取れていたり電気が点いていなかったり。 「BVLGARI」は「BVLGAR」だった。 修理中というわけでも無さそうで、まあこのままで良いか、という雰囲気。 こういった観光地はコロナの影響を全面的に受けたであろうが、それが原因かどうかは分からない。 星野リゾートは何年か前までオンワードの持ち物だったらしいが、星野リゾート初めての海外拠点として買い取ったようだ。 2023年4月開業。 コロナが明けて満を持して、というところだろう。 街の中心部とは少し離れた場所にあり、空港から、ヒルトン、リーガロイヤルホテル、ハイアットリージェンシーなどの名だたるホテルを通過して着いた。 グアム島は淡路島ほどの大きさ、それは東京都の大きさの4分の1ほどだ。 途中、廃墟になっているリゾートホテルもいくつか見受けられた。 ホテルは古くて広かった。 古くて大きい、という意味ではヒルトンもリーガロイヤルホテルもハイアットリージェンシーもそうである。 大きくはない島であるが、人口超密集地の東京が住まいの私からすれば、一つひとつのサイズがゆったりしていて、土地はもう存分に有り余っているように見えた。 星野リゾートリゾナーレグアムは、贅を尽くした感じでは全くなく、簡素な雰囲気。 昔のままの内装と思われる。 エレベーター3基のうち2基は故障中。 ウェルカムドリンクは、オレンジが入った水、キュウリとメロンが入った水がそれぞれセルフで飲めるようになっていた。 部屋の扉もカードキーではあるが、年季が入っている。 部屋に入るなり、独特のキツめの香料の匂いがした。 星野リゾートはアメニティなど充実しているイメージだが、かなり簡素。 日本のホテルに慣れてパジャマを持ってこなかったが無かったので、翌日の洋服で寝ることに。 アメニティで最も良いものは子ども用の歯ブラシで、マンタが描かれた肉厚なものだった。 ベランダはラタンのテーブルとイスが置いてあったが、ベランダの柵が簡易的なので、息子の万一の事故を防ぐためにベランダに出ることを諦めた。 一度だけ、夫に息子を連れ出してもらって、濡れた水着を乾かすためにベランダに出たのだが、数時間経っても水着はずっしりと濡れていた。 さすがに万年高湿度の島である。 地下にコインランドリーがあり、洗濯や乾燥機を有料で使うことができる。 日本のホテルだと無料で使えたり、洗剤等も置いてあることが多い気がするが、そういったものは全て自前の用意が必要だった。 グアムの街並みやホテルや全体の雰囲気は、ひと口に言って「平成初期の懐かしい感じ」だ。 昔イケイケだった頃の時代が止まってそのまま30年経過した、そんな感じ。 表参道のメイン通りのような高級ブティック街もあるのだが、それさえもどこか懐かしい思いが湧いた。 Hard Rock Cafe があったが、それが何とも似合うような感じ。 しかし、ほとんどの店は夜8時か9時に閉まってしまうので、お酒で盛り上がっている光景というのは見かけず、ランニングの人が多い治安の良い街と言えるだろう。 デニーズやサークルKや出光のガソリンスタンドなどの建物のデザインも古めかしいままだ。 また宿泊していたホテルの地下に小さなゲームセンターと卓球場があったのだが、まさに島全体が昔のゲームセンターのような趣き。 原色のカラフルなカプセルがあったり、大きめのぬいぐるみのUFOキャッチャーがあったり、大きなピストルでやるシューティングゲームがあったり。 息子が思ったよりも早く目覚めたので、ここまで。 続きが書けると良いが、どうだろう。 もはや昼寝をしない息子のプラレールがガーガー走る我が家の夏休み最終日である。 プールと日焼け、物価の話を書きたい。 〈YouTube〉 織田信長のマーク!麒麟の花押に太平の世を願った【花押の歴史3】 - お字書き道TALKS #045 〈note〉 現役書道家プロファイルVol.4【板谷栄司 with 鯖大寺鯖次朗】
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何年ぶりの海外旅行だろうか。
いま、雲の上である。 コロナが流行して、もはや海外に行く日は来るのだろうか、と思ったりしたこともあったと思うが、その気持ちも鮮明には思い出せないほどに世界中の旅の話を聞くようになった。 パスポートは期限切れで申請するよりも期限内に手続きした方が安いのだけれど、当然のように10年パスポートは使い物にならなくなっていた。 無効なものを記念に取っておく趣味もないのでいつか片付けをしたときに破棄してしまったのだが、無効といえども再申請の際に必要だということを知ったのは、この度の再申請直前のことだった。 日本は島国だから外国へ行くことを「海外」と言う。 大きさは全く違うけれど、オーストラリアなんかも外国に行くのは「海外」へ行くと言ったりするのだろうか。 隣接しあっていて、電車内で国境をまたげてしまうEU諸国は、よその国に行くとき何と言うのだろう。 今回の旅先は、グアム。 学生時代、海外旅行ばかりしていた私は、グアム、サイパン、ハワイ、韓国、台湾は「近くて安全、旅行として簡単、いつでも行ける」と避けてきた場所だ。 息子がまだ小さい今、そしてコロナによって遠ざかってしまった久しぶりの海外旅行、期熟してグアムに向かうのである。 メンバーは夫と息子、そして夫の妹さんの4人。 大人の頭数はひとりでも多い方が良い。 グアムの天気や気温や食べ物やアクティビティなど一切調べることなく前日になった。 もちろん楽しみと言えば楽しみなのだが、日常は濁流なので、その濁流から足を洗えずに前日を迎えてしまったのだ。 あと、幾週間前から熱狂している眼前のヤフオクに引き続きかまけていたのもあるが。 旅行の手配は夫の妹さんがほとんどして下さって、申請や事前手続きも夫がほとんど調べてくれた。 夫と暮らすようになって、私は各種書類申請ごと全般が本当にいよいよダメになってしまった。 夫がそういう文書を読むことに慣れているため、夫だって感じる面倒はさておき、どうしても、夫にやってもらいたい。 面倒がって怠けているだけ、そうとも言えるし、だがもうどうにも文章が頭に入ってこないのである。 事前準備が可能な入国審査の書類も、夫の書いたものに沿って私はほとんど読まずに書き上げた。 普段から、何とかなるだろう、と思っている幅が私の方が俄然広いので、夫はきっと日々至極呆れていることだろう。 私にもたぶんしっかり者として機能する場面というのはあるのだが、それはおそらく双方の度合いの問題で、しっかり者度が強度な相手といる場合には、空席となる怠け者役を自然と担っているような感じである。 旅行前夜になってあれこれ少し揉めながら、しかし息子は元気いっぱいで寝る気配もなく、遅遅としか進められない準備に辟易とした。 荷物をパッキングしている最中、息子は余計なおもちゃやゴミなどをせっせとスーツケースのポケットに詰め込んでいた。 5時起きのプレッシャーから、私は30分ごとに目が覚めて全然眠れなかった。 息子は朝が苦手なのでうにゃうにゃ文句を言って、朝ごはんも食べられない様子。 諸々済ませて早めに出発。 成田エクスプレスと京成スカイライナーとどっちが良いか希望を聞くと、スカイライナー!ということで、スカイライナーを予約。 大人だけなら鈍行で行くけれど、電車好きの彼が喜ぶのでもちろん特急だ。 普段から、新横浜まで行ってそこから東京まで新幹線で帰ってくるとか、ロマンスカーに乗って湘南に行って懸垂型の湘南モノレールに乗るとか、東京モノレールで羽田空港まで行ってリムジンバスに乗って帰ってくるとか、そういう生活をしている。 行った場所で遊んだり、名物を食べる来る訳では無い、ただ行き帰りの乗り物に乗っているだけだ。 息子は、休みの日は一度起きてからほとんど朝寝も昼寝もしないのだが、さすがに睡眠不足のようで、スカイライナーで車窓を見入っているかと思いきや程なくして寝てしまった。 成田空港ではスーツケースを自分が押すと張り切って走り回っていた。 朝ごはんを食べていなかったので、家から持ってきたチョコパイとフレッシュネスバーガーのポテトでカロリー補給。 チェックインや、荷物検査、イミグレーションなどパスポートと搭乗券を求められることが多々あったのだが、息子といると、ついそれへの意識が飛んでハッとすることが何度もある。 然るべきバッグの場所にそれらをしまおうと思ったそのタイミングで彼はふざけたり、転んだり、怒ったりするからだ。 気を取られてバッグにきちんとしまったのかどうなのか分からなくなる、しかも2人分。 旅中もパスポートだけは気をつけなければ。 ところで成田空港はやけに空いている。 今回チェジュ空港のLCCだ。 どこも旅行者で溢れかえっているのではなかったか。 9月も下旬、台風の季節、日曜朝発のLCCでグアムに行く人は全然いないらしい。 さほど大きくない飛行機は、3分の1も埋まっていない。 もはや全員3列シートで足を伸ばしても良いくらいだ。 ぎゅうぎゅうの飛行機というのはそれだけで息苦しく辛いものだが、このくらい空いていると、成田が遠くても、第3ターミナルが離れていても、機内サービスが無くても、座席のモニターが無くても、何よりも快適に思える。 飛行時間は3時間半だが、息子にとったら離着陸以外はとてもつまらない時間なので、色々とお菓子やおもちゃを持ってきている。 それでも不安だなあと思っていたが、やはりまだまだ睡眠不足だったようで、離陸後間もなく寝てしまった。 息子のサイズならもう完全フラットで寝られる。 そして、私も今これを書いている。 雲外蒼天。 雨だって雲の上へ飛び出せばall is blue sky。(宇多田ヒカル『Time will tell』) 旅日記をつけること、昔はそれが旅の一番の楽しみだったと言っても過言では無い。 鮮度が命の旅日記は、数日経ては書けない。 なるべくその日のうちだ。 できればパソコンで書きたい。 最近の息子のいる日々では書けなかったり、途中で頓挫してしまうことも多い。 彼は2時間たっぷり寝て目を覚ますなり窓の外を見て「止まっているよ」と言った。 日々ビュンビュン動く車窓を楽しんでいる彼は、物足りないというよりは不思議そうな顔をした。 〈YouTube〉 織田信長のマーク!麒麟の花押に太平の世を願った【花押の歴史3】 - お字書き道TALKS #045 〈note〉 現役書道家プロファイルVol.4【板谷栄司with鯖大寺鯖次朗】 ヤフオクにハマって2週間くらいが経過しただろうか。
夜中に覚めてしまったとき、ヤフオクを見てさらに高揚して眠れなくなるほどのハマりようである。 私は元々インテリアに興味があって、部屋を作るのが好きだ。 ファッションなんかよりも数倍興味がある。 そのことに最近自分に合点がいったことがある。 化粧を含むファッションは、自分の装飾であり、普段自分はほとんど見えないものなので、その自分への装飾に興味をすっかり失ってしまった。 一方でインテリアは常に目に入るものなので、好きなものを置いたり飾ったりしたいのだ。 と言っても、子どもがいてはリビング等は思い通りにまったくいかないので、書道教室の方を模様替えすることにした。 冷蔵庫をうんしょうんしょと一生懸命移動させていたら腹の肉を攣ってしまった。 そんなところを攣るのは初めてで、うずくまりながら少し笑った。 ヤフオクを起点に、部屋の改革も佳境に入り、あとは少し棚を買い足して、細々したところ片付けたら完成だ。 今回ヤフオクを利用して、何時間何十時間も費やしで商品を見て回り、それなりに競り合いにも参加し、悲喜交々と言ったところなのだが、普通のネットショッピングと最も異なるのはモノを手に入れるまでの時間がとても長いということだ。 Amazonのプライムのサービスにより、ネットショッピングの到着は過去に比したら夢のように早くなった。 買ったものは翌日に届く、沖縄や北海道や離島や山奥でない限りは、そんな世の中が当然となった。 買いに行くよりも早いくらいだ。 ところが、オークションはまず1オークションは大体1週間で設定されている。 オークションが終わるまで、落札できないかもしれない気持ちとともに待たねばならない。 中には即決と言って、その場で決められた額を支払えば即オークション終了となるものもあるが。 そして、めでたく落札できても、出品者はヤフオクのみをやっているわけではないのでたいてい連絡も少し時間がかかる。 そして、家具などの大きなものの場合宅配便も特殊なもので、日時指定ができなかったり、できても結構遠い日付からだったりする。 なんだかんだ、落札から1週間ほどはかかる。 それを買おう!と意思が決まってから、10日から2週間ほどかかるイメージだ。 まあでも、通常のショッピングサイトではお見かけすることのできない顔つきのものがじゃんじゃんわんさか出てくるので、本当に私は沼から抜け出せずにいる。 四六時中、ヤフオクのことで頭がいっぱいになってしまう。 ほとんど嬉々と、楽しすぎるという気持ちでやっているから全然良いのだけれど、そろそろ全体を見漁ったかと思うときにまた、新しいものをどんどんわんさか見つけてしまうので本当にキリがない。 部屋の模様替えが終わったら、一旦もう止めようか、止められるのか、止める気はあるのか。 ヤフオクを使ってみたい、特に家具やインテリア商品について、という人がいたらご相談いただきたい。 力になれると思う。 <YouTube> 花押ってなあに?総理大臣のマーク! <note> 略字の世界~その1~ 近所にいわゆる町中華があって、3,4か月に一度訪れる機会が不意に訪れる。
昨日はそんな日で、食べたい気持ちと時間的余裕とたまたまお昼時にお店の前を通りかかった、そんなことが重なってふらりと町中華でお昼ごはんをした。 お店は平日の11時半~14時ころまでしかやっていないのだが、いつも満席に近い。 昨日も13時を過ぎていたがまだまだお客はたくさんいたし、入ってきていた。 店内は狭く、カウンター席が10席ほど、奥に4人掛けテーブル席が2つ。 テーブルはもちろん混雑時は相席だ。 ひとりだったのでカウンター席へ。 狭いカウンター席の空席の両隣はラーメンをすすっている男性だった。 圧倒的に男性が多く、2,3人でランチに出てきているようで、仕事のこぼれ話をしている。 そんな中やや肩身の狭い思いを勝手に感じながら、カウンター席に着席。 ラーメン、みそラーメン、広東麺、チャーシュー麺、ワンタン麺などの王道麺メニューと、炒飯、カレーライス、かつ丼、天津丼、マーボー丼などの丼ものメニュー。 どれも700~900円くらいなのだが、日替わりのサービスメニューというのがあってそれは600円。 昨日の日替わりは、ミニかつ丼とハーフラーメン。 メニューの前で色々迷ってみるのだが、結局日替わりにしてしまうことが多い。 安い、ご飯と麺の2種類が食べられる、かつ丼もラーメンも王道メニューなので全く安心だ。 強みにあふれている。 昨日はまるで夏真っ只中のような激烈な残暑に見舞われていたので、一瞬だけ冷やしメニューにしようかとも思ったが、暑いときに熱いものがオツである気がした。 かた揚げ焼きそばとか広東麺とか天津丼とか、いつか食べてみたいと思っているのだけれど、それは週1回くらい行きつけていないと難しい。 3,4か月空いてしまうと、そもそもあの店の王道の味から再スタートするしかない。 厨房ではおばちゃんとおばちゃんとおばちゃんの3人が相当に忙しなく働いている。 町中華は少し愛想が良くないイメージがあるのだが、この店は、多少そうであって、多少そうでない。 忙しいので黙々と手を動かしているが、接客態度に怖さというか威圧感はない。 そう、あまり出なさそうなメニューを注文するのは、忙しなさ過ぎる厨房のおばちゃんたちに迷惑なのではないか、という気もする。 よく出るメニューは手慣れていて、仕込みも多くしているだろうから。 ほどなくして熱々のかつ丼と熱々のラーメンが出てきた。 そう、やはり私はこれが食べたかった。 まんぞく、という感覚に満ちて店を出た。 <note> ⇒略字の世界~その1~ ⇒最も古い漢数字(一二三四五六七八九)はどう書いた?~古代文字の変遷~ <YouTube> →【日本生まれの“漢字”】凪凩峠毟働辻噺榊艝椛糀躾喰樫【国字の話②】 →JAPANESE SUSHI - KANJI 【国字の話①】 |
勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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