息子の熱発から、お字書き道TALKSの書道家インタビューの収録、来月の展覧会の仕立て、いけばなとのコラボワークショップ、7月の息子の誕生日の家族写真の打ち合わせ等々、駆け回る日々である。
どれも楽しいのだけれど、どれもちょっと大変で。 何かモノにしよう、何かカタチにしようと思うときは、やっぱりちょっと苦労が伴うものだ。 息子の体調は思ったよりも長く燻って、ようやく全快に向けてあと少しと言ったところだろう。 あまり食べない、よく寝る、ということはきっと回復に努めている証だろうと思う。 普段から乏しい食欲も少しずつ彼なりの通常に戻ってきている感じだ。 4月からの新しい生活に、私たちは身体ごと全力で立ち向かって、その皺やヨレを5月にどっしりと感じながら、安定の6月が過ごせるだろうか。 ところで、息子は7月に4歳になる。 1歳の誕生日から、テーマを決めてコスプレをして家族写真を撮っている。 無論この企画をしているのは私で、夫と息子は私に付き合わされている形だ。 1歳は貴族風。 私は貴族風のドレスを着てティアラを付け、夫は燕尾服のような正装を、息子もタキシード風のベビー服を着せた。 写真スタジオにて。 2歳は浴衣。 私は実家に眠る浴衣を送ってもらい、夫は楽天で3000円くらいの浴衣を買い、息子はけいこの手作り浴衣を着た。 写真スタジオにて。 3歳はお受験風。 私は白襟のついた黒のワンピースに眼鏡、夫は普通のスーツ、息子は蝶ネクタイのついたタキシード風子供服。 神楽坂の古民家の貸しスペースにて。 3歳の撮影が終わってから、4歳はどうしようとずっと薄く考え続けてきた。 私はアオザイやサリーなどの民族衣装が着たいという願望があるのだが、そうなると夫の着るものがとても困る。 本格的な男性民族衣装は手に入れるのも難しく、またそれを着ると何だか遊びでないような印象さえ醸してしまう気がする。 ましてや夫はオマーン人のような中東っぽい顔つきをしているので、現地感をさらに煽ってしまう。 私はこの家族写真を強くお笑い方向に持っていきたいわけではない。 素人が頑張って、何とか自分たちなりの”絵にしたい”というのが目標だ。 最も重要なのは、主催の「私が着たい服を着る」ではあるのだが、やはり全体の絵が良くなければならない。 シャネルなどのハイブランドの服をレンタルで着てみたいという願望もあったのだが、1日1着借りるだけでも10万円を超えてしまう。 あれやこれや、構想10か月ほど、コンスタントに考え続けてきた。 そんなこんなで決まった今年のテーマは「マリメッコ」。 北欧フィンランドを代表するプリントテキスタイルメーカーの最もシンボリックな花柄を家族で着よう。 いつも、私の教室の生徒さんのカメラマンさんに撮影をお願いしているのだが、奇しくも彼女の前職のデザイナーさんが会社を辞めたとのことで、その方に洋服をオーダーメイドできることになった。 デザインの打ち合わせや採寸のために、カメラマンさんと一緒に家にお招きし、いつもの唐揚げとビールなどでおもてなしをしながら、ぴーちくぱーちくきゃんきゃんわーわーと打ち合わせをした。 マリメッコの布は高価なので、誰のどの部分に使うか、誰がどの色にするのか、丈感はどのくらいか、実際に何メートル買えばよいかなどなどを話し合う。 プロのカメラマンさんの意見、プロのデザイナーさんの意見というのは本当に納得感がある。 どの分野でも、やっぱりプロに聞くのが良い。 自転車操業の企画、来年はどうしようか。 今から悩み始めている。 <YouTube> 書道展覧会の鬼【書道家・伊藤牙城】傾向と対策でタイトルを手に入れろ! - お字書き道TALKS #028 <note> 世界を変えるかChatGPT!AIチャットは頑なに文字の画像を出してくれない2023年5月30日
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比較的順調な息子の転園から、ふた月が経とうとしているこの頃。
突然息子が夜中に熱発した。 皆それぞれに端末を持って寝室に入り、寝っ転がって楽しんでいた。 私がトイレに行こうとするといつもより過剰に泣きながら追いかけてきた。 あらあら、と思って手を握って一緒に寝室に戻ろうとしたところ、その手がやけに熱い。 まるで寝耳に水のような発熱だったので私は驚いた。 布団の上で、身体や頭などいろいろなところを触って熱さを確かめるが、どうにもこうにも熱い。 しかし彼は思いの外すぐに寝入った。 数十分後、熱にうかされた彼は「こわいこわい」と言って泣きながら喚いた。 子どもの体調不良は、こちらがドキドキする。 痛みがあるのか、いつもと比べてどのくらい変なのか、どこが一番辛いのか、まだまだ全くきちんと話せない。 それどころか「痛い」というのを「こわい」と言うし、「怠い」というのも「こわい」と言う。 このときは計らなかったがおそらく40度を超えていたのではなかろうか。 こわいこわいと泣き喚くのをさすったり声をかけたりしながら、夫に子どもの救急相談窓口に電話をかけてもらうか考えていた。 20分ほど様子を見ていると、疲れてまた寝ていった。 彼が寝付いたらネットで症状を検索してみる。 「熱せん妄」という言葉があるらしく、悪夢を見ているような状態で、高熱時にはうわ言を言うことはままあることらしい。 まあでも脳が変になっているということでもなさそうだ。 そんなことを3,4回繰り返して夜が明けた。 保冷剤を持ってきて首や鼠径部などに少し当てると、彼は微妙な反応をして「やめる」と言ったのでやめた。 かかりつけの病院に電話をし事情を話して、受診。 今までは発熱患者は隔離されて防護服を着た先生や看護師さんがスタンバイしていたが、今日は普通の診察だった。 ウイルス性の風邪でしょうとのこと。 コロナが世の中から消えたわけではないけれど、コロナへの意識はどんどん薄れていくのだろう。 食欲はいつもの半分くらいで、ラーメンを半玉食べて、午後は布団の上でごろごろと過ごす。 熱はまだ下がらない。 寝るときに熱が続くようなら下剤を使おう。 switchでカービィのゲームができるほどには元気だ。 文字がかなり読めるようになってきた彼は、「なんで?なんで?」と言う代わりに「これはなんて書いてある?」と聞きまくってくる。 「ご注意ください」「お知らせ」「お願い」など、駅名以外の漢字もそこそこ読める。 動詞の活用は間違いがち。 <note> 現役書道家プロファイルVol.2【伊藤牙城】 <YouTube> ⇒濁点は梵語(お経)を正しく発音するため生まれた。かも。【濁点の歴史1】 - お字書き道TALKS #026 ⇒天皇は「人間宣言」から濁点を使うようになった【濁点の歴史】 - お字書き道TALKS #027 上野の東京都美術館にマティスが来ていて、友人といそいそと観に行く。
マティスやピカソ、ベタだけれど、大好きである。 展示は素晴らしくて、マティスの一生涯を走馬灯のように経験した気がした。 図録とB1サイズの大きなポスターを買った。 上野公園は修学旅行の子どもたちでごった返していた。 沢山の子どもたちの間をすり抜けると、あの頃が少し蘇ってきた。 子ども時代というのは、身体の物理的な発達により常に落ち着くことがない。 その上、脳も心も発展途上だ。 ただでさえ不安定な自らの身体を何とか従えながら、それとは別に外部とのやりとりの軋轢などにも見舞われる。 私は最も子どもが大変だと思うのは、何か不快な状況が起こったとき、その状況を自分で説明できないということだ。 また、その不快を蹴散らすことも紛らわすことも、術としてはあまり心得ていないし、術があったとしてもそれを使うのは下手である。 不快はただ不快として受け取るしかなく、解釈も対策もないまま日々を送らねばならない。 私は早く大人になりたかったし、大人になって良かったと思う。 そんなことを、キラキラとした太陽が降り注ぐ上野公園の青空の下で考えていた。 教室の部屋にマティスの大きなポスターを飾る。 しかしむき出しのポスターはやはり安っぽい印刷物感が目立つ。 当然だ、2500円くらいの印刷物なのだから。 でも少しでもしっかり飾ろう、と思って、アマゾンでB1サイズのポスター額を購入。 これまた4000円ほどの安額だけれど。 額に入れたら、確かに4000円分くらいはしっかりした。 2500円のポスターを4000円の額に入れるとこうなる、ということがよく分かった。 存在が薄い、存在が足りない。 絵そのものや書そのものにお金をかけると良くなるかは比例しないけれど、額装などの表具はお金をかけるとほぼ比例して良くなると思う。 6月に、久々に1点、人目に触れる展示会に出すのだが、表具はプロにお願いしようと思う。 先日唐揚げの際に負った火傷の傷が、思いの外しっかりくっきりと痕を残したまま、完治しようとしている。 息子が唐揚げ唐揚げと言うのでまた唐揚げを揚げる日々だ。 唐揚げは恐ろしくて、美味い。 <5月28日 墨流しといけばなのワークショップ> 墨流しはうちわづくり、いけばなはモンステラと百合の花。 まだ若干名空きがあります。ぜひお気軽にお問い合わせください^^ <YouTube> 【濁点の歴史】 - お字書き道TALKS #026 <note> 花押(かおう)の歴史【その2】戦乱の世から江戸時代に廃れるまで ゴールデンウィーク。
ネーミングが潔くてきらびやかで良いと思う。 特に遠出をすることもなく、夫の実家のある横浜の奥の方に行くなどした。 すっかりすべり台好きな息子のために大きなすべり台を探して行ったが、やはり混んでいて、1回すべるごとに10分くらいの列ができていた。 息子はそれに対して怒り、私はそんな息子に対して怒った。 どこに行ってもポテトと唐揚げとアイスクリームくらいしか食べない彼に対して、親戚一同は厚い理解を示してくれる。 というのも、中学1年生になるいとこの男の子が全く同じような偏食だからだ。 偏食の少食、しかし身長は二人とも平均以上だ。 身長の伸びは必ずしも摂取栄養には比例しないことは、そういった子どもを持つ親を少し安心させる。 息子を夫に預け、私は久しぶりに大学の友人とフレンチを食べに行ったりもした。 フレンチは子連れではほとんど行けないと言っても良いし、自分で簡単には再現できない味であるという理由で。 美食家の知り合いに教えてもらった大井町の小さなフレンチレストランで、私たちは主に子どもの話をした。 そうでない話題も、いつのまにか子どもの話題に吸収されていってしまう。 壮年期真っ只中の私たちは、来る老後について少し話したりもした。 70歳とかになったら、年金といくばくかのお金を持ち寄って気の合う女友達と一緒に住んで、お互い支え合いながら暮らすのも良いよね、という話をした。 これは大学生の頃にも話したことがあるのではなかろうか。 この日のメイン料理、私は子羊、友人は鴨を頼んだのだが、実は逆に運ばれてきたことに私たちは気付かずに完食した。 翌日美食家の知り合いに写真を送って報告したところ発覚。 もはや美味しかったという何となくの感触だけ残っているだけで、結局おしゃべり中は何を食べていても変わりはない気もする。 ゴールデンウィーク最終日はどしゃぶりの大雨。 だらだらごろごろしていたら、夕方に息子と一緒に2時間半も昼寝をしてしまった。 週が明けて、療育に行く。 電車が遅れてバスに乗り遅れ、2駅分くらいをずっと抱っこして保育園に連れて行く。 腕が、腕が・・・。 <YouTube> 消えた?沖縄のカイダ文字。文字が生まれるワケ、廃れるワケ【沖縄の文字の歴史】- お字書き道TALKS #025 <note> 花押(かおう)の歴史【その1】起源から武家に広まるところまで |
勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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