さらさらしした秋の朝。
清少納言的に言えば秋は夕暮れなのだが、私は秋は朝が良いと思う。 できれば遅く起きるときの秋の朝。 今年初めて冬布団にした昨日が明けて今日の朝、開けっ放しの窓からはひんやりと冷たい風がさらさらと流れ込んでくる。 羽毛布団の中は体温で温かく、まだ出たくない。 かと言って、凍てつく冬とは全然違って、布団から起き抜けても凍えなくて良い。 相対的に言って夏が好きだけれど、ちょうど良い気候、というのはやっぱり身体に優しい。 そう言えば、常夏ならぬ常春という気候を持ったアメリカのどこかの地域があると先日耳にした。 サンタフェ、とかいうところだっただろうか。 赤道近くで本来ならば熱帯性の一定の気候なのだが標高が高いとか良い風が吹いてくるとかで常春になると聞いたような気がする。 四季があるから楽しさがあるとも言える一方で、常春というのも羨ましい。 ただし花粉は抜きで。 常春生まれ常春育ちの人は、雪国生まれ雪国育ちの人が知っている雪の美しさや楽しさ、また恐ろしさや煩わしさを知らないわけだけれど、それは酷く羨むということにはならないのではないだろうか。 まあ私も雪国のことは知らないけれど。 そもそもお金持ち生まれの人がお金の苦労を何一つせず、というか、お金に対する良し悪しの発想すらあまり持ち合わせてないのと同じように、快適さがそもそも当たり前のベースにある人はただそのまますくすくと暮らしていけるのではないだろうか。 もちろん、人間が快適に暮らせるのは気候やお金だけの問題ではないにしても。 気温が上がったり下がったりして惑わされなくても、気分や人生は上がったり下がったりするわけだから、気温くらい安定していてくれても良いのかもしれないと思う。 冬布団に変えるにあたり、羽毛布団を近くのコインランドリーで初めて丸洗いした。 10年くらい使っているけれど、洗ったのは初めてである。 カバーは家の洗濯機でよく洗うけれど本体が洗えるとは。 洗いと乾燥で1000円。 コインランドリーの洗濯機いっぱいの羽毛布団は上手く回転しておらず、果たしてこれできれいになっているのかどうなのかはさっぱり疑問だったけれど、乾燥から上がってきた羽毛布団はほこほことして気持ちが良かった。 布団カバーをつけるのは面倒極まりないので好きではないが、がんばってつけて、気持ち良く眠った。 またまたご依頼いただいた命名書各種をせっせと書く。 字についても調整調整で何枚も書くけれど、額に上手く収めて完成させるというくだりにも結構気を使う。 紙のサイズが合っていても額に入れてみると縁にかぶって字がやや見えづらくなってしまったりもするし、上下左右をみながら額の真ん中にびしっと決めなければいけない。 がしかし、この豆命名書シリーズはやっぱり自分が一番気に入っているかもしれない。 里子に出すような気持ちで封筒に入れて送付する。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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