月曜日、お昼前に保育園から電話があり、息子が発熱しているからお迎えをお願いしますとのこと。
まもなく二歳、保育園に通い始めて丸一年になる息子だが、保育園からの呼び出しはこれが初めてである。 平均からしてかなり稀有なケースであろう。 発熱は以前に一度だけしたことがあり、熱は出なくとも鼻風邪は何度かやっている。 しかしながら基本的に身体が強い方であると現時点では考えられる。 仕事の調整をつけて急いでお迎えに行くと、息子は風に吹かれながらすやっと寝ていた。 先生が心配そうな顔で状況を説明してくれる。 熱は脇で計ると8度くらいで、散歩中に機嫌が悪くなったとのこと。 元気のない息子を抱っこ紐にくくりつけて、「大丈夫?」と声をかけながら家に戻る。 奇しくも翌日は2歳記念の家族写真を撮りに写真館に行く予定であったので、保育園は休み予定で、私も仕事を入れていない。 そして、写真撮影の様子を見に、ワクチン接種2回終えたけいこが久しぶりに来ていた。 少し様子を見て、夕方に病院に連れていくことにする。 このご時世ではお熱がある子は青空受診。 待っている間に体温計測。 とんでもなく暴れるので体温計を脇に挟めず、仕方がないので首元でなんとか測るとなんと39.3と出た。 先生が出てくるとさらに大暴れ、先生のおっしゃっていることも全然聞こえない。 1日前に一度だけ下痢をしたこと、急に熱が上がったことを絶叫の中伝える。 胸の音もきれい、喉も赤くない、とりあえず解熱剤と整腸剤で様子を見ましょうとなる。 帰宅後、息子はぐずぐずで私にまとわりつき、隙あらば寝ようとしていた。 身体が辛いのだろう、かわいそうに。 いつもは22時過ぎても寝ないこともあるが、21時過ぎに熱々の身体で眠りに落ちた。 あまりにも眠りが浅いようであれば解熱剤を使おうと思っていたが、意外と寝ていたのであえて熱を下げることをしなくても良いだろう。 しかしこの調子では水曜日も保育園には行けないだろう。 この日は横浜でこどもたちの出張体験レッスンが予定されている。 みんなとても楽しみにしてくれていると聞いていたのでとても心苦しいが、延期させてくださいごめんなさいとお母様方に連絡を入れる。 予定の変更は好きではないが、仕方ない。 火曜日の朝、息子は少しすっきりした顔をしていて熱もほとんど下がっていたが、とんでもない愚図りが始まった。 何か気に入らないことがあると、大方私が離れると、一度泣き始めたその怒りの熱量の納め方が分からなくなってしまうようである。 こんなに手に付けられないほどに泣かれたのは産まれてから初めてのことかもしれない。 どこか痛いのかと様子を観察してみるがそうではないらしい。 受診したときから突発性発疹の疑いはあったわけだが、この病気は別名「不機嫌病」と言われるほどに解熱後の不機嫌が特徴らしい。 子の不機嫌ならきっと発疹が出るはず・・・!と見守っていたが、皮膚は何にも変化を起こさない。 火曜日の夜も水曜日も丸一日、不機嫌は続いたが、とうとう発疹は出てこなかった。 インターネットの情報にどれだけ信ぴょう性があるかは分からないが、発疹が出ないこともあるらしい。 発疹が出ないタイプなのだろう、きっとこれは突発性発疹、そう思わないとやっていられないほど、怒りのエビぞりを食らっている。 食欲も息子なりに戻り、解熱後24時間はゆうに過ぎ、不機嫌以外の体調不良は無いので木曜の今朝は保育園に連れて行った。 「あまりに機嫌が悪いようでしたらお迎えをお願いするかもしれません」と言われてしまったが、そりゃあそれも仕方がない。 「帰ったら一緒にプラレールで遊ぼうね」と息子を抱きしめ、泣いていたが置いてきた。 大層身軽になって、私は3日ぶりに深呼吸をした。 体調不良や不機嫌は何かしらの原因がありそうだ、と夫は言う。 息子への接し方を改めて考え直す必要がありそうだ。 具体的には息子に捧げる時間を増やすこと。 息子はたぶん私ともっともっともっと一緒にいたいのだと思う。 その気持ちに全部は応えられないけれど、甘やかすでもなく、甘えさせてあげることはトータル的に早く自立の方向へ向かうのではないか、と前々から考えている。 それがいつなのかは分からないけれど、欲しい分だけひたひたと満ち足りたらきっと自分の道を歩んでくれるだろう。 私もそれが欲しかったから、なるべく欲しい分だけあげたいとは思う。 子どもは手がかかる、ということではなくて、人間は手がかかる、ということだ。 とりあえず、息子と一緒にいる時間にスマホを弄ぶのは止めよう。 一通りの反省と改善を考えてみることにしよう。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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