鰹節で濃い目に出汁をとって、お味噌汁を作る。
私は暑い時期にお味噌汁をあまり作らない。 よって今はお味噌汁の季節である。 昔、10年くらい前だろうか、鍋で出汁をとって、ざるで出し殻をキャッチして、肝心のだし汁をざばーと流しに流してしまったことがある。 ボウルをセットするのを忘れたのである。 何度思い返してみても、なかなか面白い体験である。 残ったのは、味の出なくなったほかほかの出し殻のみ。 黄金のだし汁は瞬く間に排水溝へと消えていった。 そのあともう一回出汁を取り直したのかどうかは覚えていない。 以来私は鍋ごと流しに持っていくことをやめて、茶こしで出し殻を掬い取るようになった。 この方法では出し殻を全部は取り切れないのだが、特段問題を感じてはいない。 同じ台所事情として、冷蔵庫を新調することになった。 4年ほど前に買ったもので、寿命でもなく壊れたでもなく、サイズを大きくしたいというのが理由である。 今のサイズは150Lの2ドア。 一人用として買ったので、3人家族ではやや小さい。 と言っても私はあまり買い溜めをするのが好きではなく作り置きもしないので、それほどまでには困っていないのだが、夜の晩酌用の氷が入らないことがあってそれには不便を感じていた。 この際4人用くらいの冷蔵庫にしようと、半年前ほどから家計より少しずつ貯金をしてきた。 主婦の「へそくり」というのをやってみたくて、白い封筒に「へそくり」と筆ペンで書いた封筒に着々とお金を貯めていた。 ちなみに夫にもこの「へそくり」袋の存在は堂々と明かしており、その時点でこれが「へそくり」であるかどうかは怪しくなってしまった。 新規開店の量販店のちらしがポストに入っていたので、そこで買うことにする。 私は家電についてはほとんど興味がなく、こだわりもない。 色は白が良い、くらいか。 あとは、予算。 平日の量販店はがらがらに空いていて、蛍光灯の白でまぶしくて額が痛くなった。 冷蔵庫コーナーを見ながら夫とあれこれ話していると、量販店の営業マンがやってきて、見ている冷蔵庫よりも少し高いものを営業してきた。 野菜室がどうとか、冷蔵室の高さがどうとか、除菌がどうとか、丁寧に詳しく説明してくれるのだが、全く持って頭に入ってこない。 今回冷蔵庫も400L以上のサイズを買う。 大きさは倍以上、機能だって現状よりは格段に良いわけで、その使い勝手などは想像しづらいというか、まあ私はどれでも良いのだ。 と言いつつ、私はその営業マンの営業した高い方の冷蔵庫を気に入ってしまった。 それは、ドアがタッチで開くというもの。 野菜室が優れているらしいが、それはどうでも良くて、ドアがタッチで開く、のが良い。 ドアがタッチで開く、のがどのくらい便利かどうか、でもない。 ドアがタッチで開く、というのが楽しげだったから、それが良い。 ドアがタッチで開く、というのをそのうちに使わなくなっても、良い。 ちなみにドアがタッチで開く、ことを解除することもできるので子ども対策もできる。 結局営業マンの営業の通りに予算オーバーの冷蔵庫を注文した。 保証やら、現冷蔵庫の引き取り料やらもかかって、「へそくり」では足りなかった。 クリスマスに届く予定である。 大きな大きな冷蔵庫は台所スペースを圧迫するだろう。 その代わり、氷がなくなる心配も減るし、お菓子やら何やらも冷蔵庫にしまい込んでしまえる。 ドアがタッチで開く冷蔵庫がもうすぐやってくる。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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