買った机が届いた。
私は家具の組み立てなど三次元系の問題がおしなべて苦手なので、家具の組み立てサービスなるものを一緒に頼んでみた。 しかし、このサービスが混雑していて1週間ほど先でないと予約が取れない、しかも前日にならないと訪問時間がお知らせができない、というとっても不便なものだった。 前日にならないと時間が分からないのではその日丸一日を開けておかねばならないではないか。 そんなものは土台無理な話である。 ややムッとして、ではそれ解除してください、と伝え、自分で組み立てることにした。 こういったものをやるとき、どうしても苦手意識が先に立って混乱してしまう。 だからたいてい家具を買うときは完成品を買うのだけれど、大きめの机だからそうもいかない。 大きな段ボールの梱包を解き、たくさんの発泡スチロールなどの緩衝材やビニールを外し、重い天板を取り上げる。 説明書はイケアのもののように直観的な絵だけではなく、きちんと手厚い文章の説明があってほっとする。 ねじやら六角レンチやらも取り出して、いざ。 天板も脚も重たかったけれど、ねじを8つ止めただけで易々と机は完成した。 机の脚を4つ取り付ければ良いというものではなく、昇降式なのでもっと煩雑なのかと思っていたけれど、昇降の仕組みはペダルをはめ込むだけという、ねじを止めるよりもあっさりした仕組みであった。 拍子抜けしたけれど、自分でできたことには満足感を覚えた。 人に頼ることが全然悪いとは思わないけれど、何にしても自分ひとりでできることを増やしておくことは単純に良いことだと思う。 机のついでにスツールを一脚、床に敷く分厚いシートクッションも二つ買った。 机に敷くランチョンマットも一枚買った。 床が基本の書道の作業を、半紙くらいの大きさであれば机でやることにしたいのもあり、机のサイズに合う下敷きも買った。 机とスツール以外はまだ届いていない。 引っ越し熱からの模様替え熱を収めるための一連のことなので、諸々の紙を整理して位置を変えてみたり、本棚の本を整理してみたり、ここ1週間ほどそんなことばかりしている。 まだそれぞれの定位置を決められず、いろんなものをあっちにやったりこっちにやったり。 シートクッションが届かないと何とも言えないだろう。 あと10日間ほど、やってくる生徒さんにはやや落ち着かない気分を味わわせてしまうかもしれない。 物を増やすことが好きではないので、座椅子と椅子と机2つを処分することにしたのだけれど、何とすべてに貰い手が付いた。 メルカリではない。 捨てるにもお金がかかるわけで、引き取ってもらえて使ってもらえるのであればありがたい。 残念なことに、色々と模様替えしているのは楽しいけれど、今のところ、やっぱり寝室とレッスン・作業場を別にできることろに住みたい願望は消えることはなさそうである。 次の更新は2年後、その時までに余裕があれば考えたいものである。 創立10周年の記念に会社の企業理念を書いてほしいというご依頼をいただき、ご依頼者のご自宅まで出向く。 不思議なご縁で、既にとっても知っていたし、けれども一度も顔を合わせたことがない。 そしてとっても偶然、ご依頼をくださった奥さまのご主人の会社は、私の前職と同業であり私はご主人も知っていた。 方向音痴の私にとって、高円寺や阿佐ヶ谷や中野あたりの住宅街というのは、袋小路に迷い込んだような恐ろしさがある。 住宅が密集しているところなど東京には無数にあるけれど、あのあたりの平坦な土地に低層階の家々が並び、それでいて建売の狭小住宅ばかりでない感じは独特である。 ご訪問前日に、地図でない文章の細やかなご案内をいただいたにも関わらず漏れなく迷い込んだ。 かなり早く着いてしまって困るな、という時間に駅にいたのだけれど結果3分ほど遅刻してしまった。 でも、グーグルマップの方向指示の機能のおかげで目的地にたどり着けないということはなくなってきた。 立派なお宅で、これまた既にとっても知っていたけれどもちろん顔を合わせたことがない2歳の男の子が元気に迎えてくれた。 同じ2歳の姪っ子と比べると、保育園に行っていないせいか、言葉が社会化されておらず生々しくてかわいい。 安心できる場所で元気いっぱい、心身健康とはこういうことだなと思わせられる。 奥さまは小説に出てくる会話文のような話し方をする人だった。 私がファンである奥さまのブログとはまた一風違った印象である。 少なくとも私の周りにはいない話し方だったし、それはおそらく個人的なものだと思う。 言葉の選択や話し方は、周りにいる人たちに影響を受けて似通ってしまうのは自然なことだけれど、それでも何かしらその人なりの言葉で話す人が私は好きだ。 言葉だけが表現でもコミュニケーションでもないけれども。 そして、実際に独自と感じられるほど独自の言葉の世界を持っている人というのは稀有である。 お仕事の打ち合わせはそこそこに、色んなお話をすることができた。 私がそろそろお暇すると言うと、男の子はちょっと落ち込んだふうに「淋しくなっちゃった」と言ってくれて、心がきゅっとした。 「ありがとう、また来るね」 帰り道は迷わず駅まで着いた。 かと思ったら、乗る電車を間違える。 やれやれ。 でも遅れることなく、友人と奇妙礼太郎さんのライブへ。 金髪パーマになった奇妙さんの髪は、本人があんなに邪魔そうにしているのにどうしてあぁなっているのかが不思議だ。 前回のビルボードよりも俄然奇妙さんらしさが出ているライブで、バックの演奏も良かった。 お腹空いたね、と「子どもがいるとなかなか食べられないもの」という友人の希望でタイ料理屋に行く。 たくさん話す。 二人とも奇しくも本質的に同じようなことで悩んでいて、二人とも解決の糸口をつかめなかったけれど、タイ料理の美味しさはやっぱり体に合うなと思った。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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