このようなご時世だから、Web展示会なるものが開催されることとなった。
5月のゴールデンウィークに三鷹で開かれるはずだったリアル展示会の Web版である。 しかし、リアル展示会に出品すべく軸装した作品ではなく、他のマクリ4点である。 マクリ、とは、書いたそのままの裏打ちもしていない紙ペラ一枚の状態の作品のこと。 この展示会は、山本尚志という現代アーティストがキュレーターとなって行っているもので、流派などは無いので出品者の作品が似ているということは偶然以外では無い。 目指した手本も無い。 書く言葉も、紙も墨も、サイズも自由(サイズ制限は縦横合計1m以内)である。 この場合、まず何を書くか、肝はそこである。 またここでは、基本はたとえ著作権が切れていても人の詩や俳句を書くことは良しとはされない。 テーマは「現代の骨董、侘び寂び」なので、それに沿っていればなんでも良い。 私としては、こんな展示会があるなんて、本当にラッキーだと思った。 好きな言葉を書けば良いのはいつだってそうなのだけれど、また、ひとりで書いてひとりで露出していけば良いのだが、私にはその度量や器量が足りない。 当然ながら影響力は雀の涙だ。 だから、ある程度名の売れた方のキュレーションで発表の場が持てるのは本当に有難い事なのである。 作品を書くことよりも、その場を作ることの方がよほど難しいことだと思う。 主催者の山本氏は、書の歴史を変えたい、歴史を作りたい、と彼はよく言っているが、決してその発言が誇張ではないことを日々示す行動をされているのが凄いことである。 私は今回の出品のために数ヶ月で数百点の作品を書いてきた。 「現代の骨董、侘び寂び」のほかに、私のテーマは「記憶」「違和感」である。 展示の4点は完全に山本氏の選なので、私としては、他に気に入っていたものもあった。 まあでも、そこはそれこそがキュレーターの仕事である。 ことはウェブ展 https://kotohaweb.base.ec/ やはり個人的には生がいいと思わざるを得ませんが、なるべく大きなパソコンディスプレイで見ると良いと思います。 私は「竹内恵美子」の名で出ています。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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