昨日、急にパソコンが立ち上がらなくなり、私は茫然とした。
他人から見ると機器の取り扱いがとても粗雑らしいし、私の自覚としてはあらゆる機械と相性が悪い。 何らかの機器に不具合が起きたとき、道に迷っているときと同じような感覚になる。 大げさに言わなくとも、動悸がするし、脳内にバグが発生している気がする。 すごく不安な気持ちで胸が苦しく、解決策が思い浮かばずにたじろぐだけしかできない。 かつて算数の問題につまずいたときも、同じような状況に陥っていたように思う。 これは、私は機械に対して極めて不得意であり、そしてそれに対峙することを避け続けてきた怠慢の話でもある。 パソコンというのは、私にとってみれば巨大で荘厳なビルのようなもので、傍からはビルが私ではどうにもできないほどの大きさであることと、色が灰色をしているということくらいしか知ることができない。 とは言え、このページは自作であるし、ブログを書くなどのタイピングは問題がない。 けれど、それはこの巨大なビルの入り口で、与えられているカードをピッとやるとゲートが開いて入れる、その程度のものである。 何階の何号室まで、そのカード一枚でたどり着くことくらいはできるのかもしれない。 しかしいざトラブルが起きたとき、今回で言えばパソコンの入り口部分、私は何の対処法も知らない。 いや、知っていることと言えば、強制終了して再起動することくらいか。 カードが使えないとして、何階の何号室に行けば、そもそもどのように連絡、アクセスすれば良いのか、何を聞けば良いのか、さっぱり全く、分からないのである。 再起動を何回か行ってみてもパソコンは真っ暗である。 そんなとき、本当に頼りになるのが、夫である。 会社員の頃、パソコンやネットワークに不具合が起きると、情報システム部に連絡して直してもらっていて、情報システム部の彼らのことを私は「魔法使い」と呼んでいた。 かなり前だがSEの仕事をしていた夫も、もれなく「魔法使い」である。 夫は、自分のパソコンを持ってきて状況を調べ、次にドライバーを持ってきてパソコンを開け始めた。 なんということか、手術をするらしい。 私は息子を近づけないように、固唾をのんで見守った。 うんうん唸りながら夫は作業を進め、なんと魔法を使ってパソコンを直してしまった。 私はまだ不安の動悸を抱えながら、夫へ賞賛の拍手を送った。 ただ、夫は私に分かるように原因を少し教えてくれた。 もちろん魔法の使い方ではない。 原因は何か。 ここのランプがこの色で光っているときはこの場所に不具合が起きていること、もしかすると接触不良かもしれなかったこと(だから開けた)、よくある原因としてOSのアップデートが考えられること。 要は、パソコンというものの大枠の成り立ちを知っており、原因のいくつかを想像できること、が必要なのである。 おそらく、アップデートの途中で電源が切れるなどして、アップデートが中断したことが原因だろう、とのこと。 OSというのはウィンドウズだけではなく、もう一つパソコン本体にもあって、そのアップデートは度々手動で確認する必要があること、ということらしい。 ちなみに私のパソコンは夫が選んだもので、夫も同じ機種を使っているので、想像もしやすいようだ。 もちろん私はよくは分からないのだけど、今後このようなことが起きたとき、少しは動悸が減るかもしれない。 とにかく、アップデートはきちんとした状態で行うべし。 私ひとりではどうにもできないわけなので、大切なデータはパソコン内ではなくクラウドに上げて保存すること。 夫にお礼を込めて、ハイボールを作ったら、その後飲みすぎてしまったらしい。 どうもありがとう。 今日は9月の8日か。 もうすぐ年が暮れるのかもしれない。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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