「飲茶の「最強! 」のニーチェ」を読了。
飲茶さんの本は、「史上最強の哲学入門」の東洋版西洋版、「哲学的な何か、あと数学とか 」「哲学的な何か、あと科学とか」「14歳からの哲学入門 「今」を生きるためのテキスト」「てつがくフレンズ」このあたりをすべて読んでいる。 内容はすべて覚えているとか理解しているとは到底言い難いが。 私は哲学には全然明るくないが、哲学は好きである。 そんな哲学の大枠を教えてくれたのが友人から借りた飲茶さんの本だった。 借りた本を読んで返し、自分でも買った。 その後、ある人にそれを貸したまま東洋版の方がもう3,4年ほど返ってきていない。 また買おうかと思っているくらいである。 哲学とは難解で、およそ暇な人が行う思考遊びであるイメージが漏れなく私にもあったのだが、とてもとても日常に直結している「わたし」のことであることは飲茶さんの本を読めば誰もが感じられるところだろう。 学問としての哲学を、その学問を志していない人にも十分に分かるように懇切丁寧に且つ平易に説明してくれる。 それに、飲茶さんの文章や話の展開はとても熱い。 哲学は曖昧模糊としたこの世の現象を言語や論理によって伝えるはたらきがあると思うが、その言語や論理を超えた"何か"を伝えようとしているということを本当にひしひしと感じ取ることができる。 今回読んだ本の締めくくりには何だか涙が出そうなほどに、胸が熱くなった。 書かれている内容はタイトルの通り偉大なる哲学者ニーチェを現代社会に照らし合わせた内容なのであるが、巻末に初めて飲茶さんの生い立ちが書かれていた。 それもあって、少しの同情心があったのかもしれないが、それだけではない。 彼はきっと冷静で厳しく、とても温かく優しくてフラットな人なのではないかと思う。 飲茶さんの体験した個人的な体験は、おそらくだけれど、私のロックンロールの体験と酷似している、どころか、おこがましいのをさておき、たぶん全く同じような体験だったのではないかと思っている。 それはニーチェのいうところの「大いなる正午」なのだろうし、仏教がいうところの「梵我一如」と言っても良いのだと思う。 随分と大きな口を叩くのは承知しているのだが、今のところそんな感じがしている。 だから何だというわけではない。 私が今暮らしに何の迷いもないということも毛頭ないのだから、私にはまだ理解が足りないのかもしれないし、皆そんなものなのかもしれない。 色んなニーチェ語録が出てきたが、私は「力への意志」が足りないから「生の高揚」に乏しいのだと、知ってはいたが再度思い知らされることになった。 ざっくり言ってニーチェは、人生に意味など無い、と言っているわけだが、意味など無いと腹の底から納得したところで何かしらが止まってしまっているのだと思う。 意味は無いから、日々何となく楽しいことをしたい、良いことがあれば良いな、と受け身になってしまっている。 意味も無いし価値も無いことを自覚しながら、社会の与える意味や価値観を通して、私はまだ自分の物事を見ているのだと思う。 身の回りとわたし自身のことをざっと理解して、満足したような気分になる。 結果、全然フラットにいられない。 たぶん、その方が楽だからだと思う。 自分だけで自分の人生に価値を与えていくことを、刻々と流れていく時間の中でとめどなく変化する自分や周りのものたちの中で行うことは容易ではない。 次の瞬間にはその自分だけの意味や価値を失ってしまうからである。 次の瞬間にそれが消えてしまうのならば、それを追い求めることが億劫になる。 しかしながら、それを諦めてしまったら人生から降りたも同然だろう。 しかしながら、私はそれをまだ諦めたとは全く思っていない。 安心は点である、と友人と話したことがあるが、おそらくそのことへの覚悟ができていないということだろう。 安心が続くことを何もしないで願っている。 まあ、ニーチェや飲茶さんに言わせればブログなど書いている場合ではないと言うだろうが、これはこれで今楽しい。 何というか、ただキーボードを打ちたい。 でもぐちゃぐちゃにあ;うrgst@srh@ちsh:bと打っていれば良いかと言うと全然そんなことはなく、手が慣れた日本語を打ちたい。 ならば例えば何かの歌詞などを高速でタイプしても良いのだろうが、どうせなら考えていることをまとめておきたいのでこうしている。 こういうのが「末人」なのかもしれない。 ある生徒さんが書いてきた「貫」という字が何ともトルソーみたいで2人で大笑いしていた。 しんにょうがキックボードみたいだとか「無」が宇宙船みたいだとか、「き」が外人の横顔みたいだとか、「を」が知恵の輪みたいだとか、これまでにも幾つか言い得て妙なもののストックがある。 それそのものを書いているつもりは毛頭ないのに、そんな感じがするというどんぴしゃなワードを見つけたり、それが少なからず共有できたりするようなことは楽しいなと思う。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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