字を教えている10歳の少女に、「先生スカートじゃなくて絶対パンツの方が似合う」とたまにスカートをはいて行った日に言われる。
うう、となりながら、「えーそんなこと言わないでよ」と、あ、うん、先生も確かにそう思う、と内心思う。 はまっているたまごっちを、あんなこともできてこんなこともできて、こうするとこうなるの!ほら!と一生懸命見せてくれる。 私の幼き頃にも行列に並ぶほどたまごっちは流行って、漏れず私もたまごっちをやっていた。 たまごっちのサイズも風合いも変わらないけれど、カラーになっていたり、他のたまごっちと通信できたりとかなりの進化を遂げている。 でも、ドットの大きな液晶の感じや、ピロっという可愛げな決定ボタンの音は変わっていない。 先生にもあれを見せてあげたい、とレアな画面が出るまで、小さなボタンを細い指で超高速で操作している。 そのうちに私のいる側の椅子に周ってきてすり寄ってくる。 挙げ句、私の首を触ってくすぐってきたりする。 聡明でやんちゃで口の減らない彼女は、今までこんなことをしてこなかったのだけれど、なんだか可愛いなと思う。 さ、字を書こうね、という話だけれども、とりあえず字のことに興味を持って好きでいてくれるのであれば、誤解を恐れず、何だっていいかなとも思う。 私だって、彼女くらいの頃には、どうやったらかわいい文字が書けるか、ということの方がよほど興味が大きかったわけだし。 部屋がエアコンで乾燥するので、濡れタオルをハンガーにかけて干して加湿をしている。 時々その濡れタオルに精油を5,6滴落として、“アロマ加湿タオル”にする。 今ある精油はラベンダーとはっか。 それをエアコンの吹き出し口にそのまま引っかける。 加湿器を置けばいいのだけれど、どうも電化製品と相性が良くない私は、必要最低限のそれらを買う気にはなれないし、それに加湿器はアロマ機能のあるものでも電気を一度経由してきたというような匂いが蒸気に乗る気がしてあまり好きではない。 一方、アロマ加湿タオルは野趣あふれる精油の香りが直に漂う。 家にお越しになる面々は、玄関に入った瞬間に「いい香りがする!」とおそらく喜んでくれている。 まあアロマ加湿タオルの加湿は、ひと晩持たないことが玉に傷ではあるけれど。 送ってもらったみかんがどんどん腐っていく。 みかんが腐っているのを見るといつも、ちびまる子ちゃんやカイジの青ざめて縦線が入っている絵を思い出す。 フリージアは咲き香気を放ち、ガーベラはぐきんと頭を垂れ、プレクトランサス アロマティカスはむくむくと大きくなって、クワズイモはよく強風に倒れている。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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