日曜日、夫が出社だったので、息子とふたりで私の生徒さんの家にお邪魔することにした。
猫3匹とトカゲがいるお宅である。 息子とふたりでお出かけするのはデートぽくて良いのだが、デートなんて浮かれた雰囲気は、例えば6時間くらい共に外出したら、ほんの数分間ほどである。 ほんの数分は仲良く手を繋いで歩き、にこにこ見つめ合って街の景色を見たりする。 優しいお母さんと可愛い息子の、まるで聖母と天使の散歩である。 たまにはそんな瞬間を経験する親子も少なくないだろう、瞬間的には。 しかしあとのほとんど6時間は、そんな生易しいものではない。 走り出していく彼を追いかけ、人や自転車や車が来ないかを確認しつつ行き先に誘導し、彼が疲れたら抱っこして歩く。 電車の中では、車窓が見たいだの、あっちの車両に行きたいだの、吊革につかまりたいだの、炭酸水飲むだの、とにかく彼に従ってご要望にお応えする。 彼は要望が叶わないと立腹し、喚いたり仰け反ったりする。 経験上、ちょっと面倒でも、彼の言い分を通していた方がトータル的に得をすることが多い。 今回は、片道約1時間ほどの近くはないところへ向かうので、前日から道のりを書いて説明しておいた。 都営大江戸線に乗って、山手線に乗って、京急線に乗って・・・乗り換える駅名なども全て教えておいた。 しかしながら、とにかく言われたことと違うことが言いたいらしく、「山手線乗るよ」と言うと「中央線!」と対抗してきたりするのが曲者である。 しかしながら、この道のりの事前説明は役に立ったように思う。 道中にもその手書きの説明書を取り出して、今ここだよと見せながら進んだ。 自分のやりたいこと、エレベーターのボタン押すとか、すべり台に向かう、とか以外に全然歩かない息子を抱っこし続けて、何とか目的地に到着。 抱っこも重いので考えものなのだが、うろちょろと走り回られるよりも抱っこしていた方が目的地に早く近づける気がしてしまって、つい抱っこしてしまう。 あと、抱っこしているときはお互いの顔が近くにあって可愛さもある。 しかし、14キロ、当たり前に重たいのだけれど。 お邪魔したお宅では、気品のあるモフモフとした大きな猫ちゃんが待っていた。 3匹の猫のうち、1匹は来客者が手を出しても構うことなく、1匹は来客者の様子を窺いながらも近づいては来ず、1匹はその気配も感じさせないほどにどこかに隠れて出てこなかった。 猫も性格さまざま、である。 私もあまり動物に対して接し方がよく分からないのだけれど、息子はモフモフの猫ちゃんに興味を持っていたので、一緒になでなでした。 息子は恐る恐るやりすぎて、温和な猫ちゃんも警戒モードであった。 こちらが「怖い」という気持ちは、大概相手にも伝わるものである。 トカゲの餌(冷凍コオロギ)やりにも立ち会わせてもらう。 私は爬虫類両生類などは苦手なので、かなり遠くから見守っていた。 息子はそのトカゲが生きていると認識していたのがどうなのか、よく分からないが興味はあったようだ。 しかし、息子を連れて人のお宅にお邪魔するのは大変である。 色んな人に合わせたいので、なるべくそんな機会があればお邪魔したいと思っているのだが、物を触ったりして壊さないか汚さないか、椅子からジャンプしないか、猫を叩かないか、熱いお茶に手を出さないか、監督する項目が多すぎてお喋りどころではない。 美味しいパエリアも作ってくださって、もちろん美味しかったのだが、気もそぞろというか味覚もそぞろだった。 まあでも、それでも、子どもが一緒でも良いと仰ってくださる場合には、できるだけ連れて行きたい。 とにかく家族以外の人にたくさん会ってほしい。 行きは良い良い帰りは恐い。 京急線の駅に京急のおみやげものの販売店があって、危うく3500円のプラレールを買わされるところであった。 ガチャガチャをやって気を紛らわそうとしたが、全然紛れなかったらしく、息子は床に転がっていたがひっぺがして電車に乗せた。 その後は息子の言うままに電車を降りたり、乗り換えたりして、下車したところでサーティワンのアイスクリームを食べたりして、1時間の道のりを2時間強かけて帰宅。 息子は疲れたらしく、私がダイニングテーブルでPCを触っているとその近くの床で寝てしまった。 猫みたいである。 大変だけれど、良い外出だったのではないか。 〇お字書き道TALKS 動画 #003【キメラ書体】公団文字、漫画書体。手書きキメラ!の話。③ 〇お字書き道TALKS note 【書道】動用字。ひっくり返っても秋。 「かんたん書道」6つの要素💡
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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