財布を新調した。
これまでの物は、25の時にハワイで買った。 コンパクトで、長く持てる飽きの来ないデザインを主軸にアラモアナセンターを歩き回って探して、黒の二つ折りイヴサンローラン。 バッグの中でペットボトルの蓋が空いて紅茶の海に溺れたことや、京都のバスの中で降車でお金を払うタイミングでバッグに入れ損なって落とし後日京都の警察から郵送で届いたことや、無論日々のあれやこれや、この財布は乗り越えてきた。 しかしここ最近、小銭を入れるところのパチッと止めるボタンが緩くなってしまって、バッグの中で小銭が散らばってしまうということが度々起きていた。 不具合が起きなければ買えなかっただろうけれど、新しい財布、と思ったら途端に新しくしたくなる気持ちを押さえられなくなった。 空き時間に数回、伊勢丹や三越やマルイを物色。 バッグ同様、いつも手近にあるものだからピンと来るものを買いたい。 ぎゅん、と来たのは、柔らかいやぎ革の長財布だった。 求肥にも似た質感で、しっとりと手に落ちてくる。 色もデザインもいくつもあって悩んだ挙句、最も革が感じられて抱きしめたくなる、ということが決め手となった。 確かアコギを買ったときも、抱きしめたくなる、というのは決め手のひとつだった。 コートのポケットに入れて出られるようなコンパクトさは、長財布にはない。 これまでに比して邪魔にはなるだろうと思う。 しかし、全般的に長財布の方がかわいいものが多いことは前回の財布選びのときから思っていた。 ここで私が機能性よりもデザイン性を取ったことは、ここ最近さっぱりファッション関連の事柄に興味の持てないのだが、かつて少しはそれに興味があった私を呼び起こしてくれるきっかけになるだろうか。 この財布、物の割にはとても安いと思う。 私は革のものが結構好きで、前々から気になっていたブランドではあった。 ご存じだろうか、genten。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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