特筆すべきことはないが連投してみる。
ブログに投稿している書が余ってしまうからだ。 それになんだか今日は時間があるから、HPのトップも少し更新してみたり。 そう言えば最近探してもいなかったし、すごく欲しかったのかどうなのかよく分からないのに、ツモリチサトのスニーカーを買った。 まだ履いていない。 先日、けいこが横浜に来ているということで一緒にランチに出かけた。 雑居ビルも仕立て方によってはナチュラルロハスなお店になるのだなあという感じのお店で、ほうれん草のカレーを食べた後、用もなくOIOIを見て回る。 パッチワークをやっているけいこは刺繍やらデザイン全般が好きで、都会のデパートを見て回るのは嫌いではないようだ。 私は都心住まいだが、滅多にデパートを見ることがない。 それはハワイは海外旅行の定番だからその気になれば行けるだろう、という具合でハワイが海外旅行を考えるときの候補にあまり挙がらないのと似ている。 機会があって数年前に一度だけハワイには行ったことがあって、確かに良いところである、というラべリングをして帰ってきた。 デパートも、行ったら行ったで面白くないことはない場所であることは知っているが、近いからといって足繁く通いたい場所ではない。 それに、ハワイもデパートもお金がかかる。 ツモリチサトは私はこれまで一度も買ったことがないような気がする。 全く思慮のない言い方だが、ツモリチサトブランドやそれを着ている人たちに対して、“ちょっと変わった子のファッション”という感じを抱いていた。 “私は個性的な人間です”という呈示は、このブランドを借りてやるのは私にはいささか恥ずかしく思えていたように思う。 改めてツモリチサトブランドを見てみると、洋服への気合いがとても感じられるものだということが分かった。 洋服ブランドなのだから当たり前と言えば当たり前が、洋服の生地も、刺繍の縫い方も、糸の質感や色合いも、それに、私では考え当たらないこだわりも詰まっているのだろう。 価格帯もさっぱり知らなかったのだが、セーター6万9千円、スカート4万5千円といった感じで、まあでもそのくらいだよなあと頷けもした。 買う気になれない服たちを眺めつつ、けいこがかわいいかわいいと連発したスニーカーがあった。 スニーカーは一般的な布地に、得意の縫製がなかったからか、15000円という値段だった。 「あんたもはけそう。私も欲しい」とけいこがとっても盛り上がり、私も確かに可愛いなと思っていた。 しかしスニーカーを買う理由は、春だから、という以外にはどこにもなかった。 他の店を見て回り、再度ツモリチサトまで戻ってきてもけいこは盛り上がっている。 「買えばいいじゃん」と唆すが、こういう場合でけいこが物を買っているところを未だかつて見たことがない。 ここでなぜか私の心が動いて、私が買ってしまおうか、となる。 「いいじゃんいいじゃん、はいてみりん」と唆し返しに合う。 試着してみると、薄くて軽くて、足に吸い付くようだった。 しかしこの時点でも、私はこのスニーカーを買うのだろうかととても疑問に思っていた。 結果的に私は自分への言い訳として、春だから、ということでスニーカーを買った。 なぜ私はこれを買ったのか、腑に落ちない感を少し抱えつつけいこと別れて自転車を走らせた。 あぁ、けいこを喜ばせたかったのか、と自転車をこぎながらひとり納得する。 けいこは嬉しそうだったから、それを継続させたくて私はたぶんスニーカーを買ったのではないかと思う。 けいこにプレゼントするでもなく、自分に。 家に帰ってツモリチサトの紙袋をほどき、玄関に新しいスニーカーを置いておいた。 ついでに、履きつぶしたナイキのスニーカーを捨てることにした。 インソールのスニーカーだから質量が大きくて、私は家の中の質量をわずかに減らせたことにも満足感を抱いた。
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勿忘草
無論書道のこと、否応なく育児のこと、などの雑記です。文字自体も好きですが、文を書くのも好きです。 カテゴリアーカイブズ
3月 2024
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